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2.1.7 微小項の取り扱い

コントロールボリュームの体積あたりの微小量( $ dx, dy, dz$ )は十分に小さく無視できると考える。微小体積のコントロールボリュームを考えている(2.1.2節)ため、体積は$ dxdydz$ で表される。よって式中では体積あたりの値における微少量( $ dx^2dydz, dxdy^2dz, dxdydz^2$ )は十分に小さいとして無視する。

また、項が$ dxdydz$ で括られている、または式全体を$ dxdydz$ で割った場合には、各境界面での変数の値の差は微小量であるため、各境界面の違いは無視し、下付をつけない。例えば、式(2.9)で表されるx軸に垂直な面の左側と右側での差を考える。式(2.9)よりx軸に垂直な面の左側と右側での変数$ F$ の関係は以下のようになる。

$\displaystyle F_{x +}= F_{x -}+ \left. \frac{\partial F}{\partial x} \right\vert _{x -}dx$    

これがコントロールボリュームの体積あたりの値($ dxdydz$ で割った式)であるとすれば、右辺第二項は微小量であるので、無視し、次式のようにx軸左側と右側の値が等しくなり、下付をつけないコントロールボリュームの代表値として表される。

$\displaystyle F_{x +}= F_{x -}= F
$


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