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1.5 まとめ

熱と仕事がエネルギーであり保存されることを熱力学第一法則(1.2 $ ^{\text{p.\pageref{sec-1stLaw}}}$ )とし、熱の伝わりや発熱は不可逆であることを第二法則(1.3 $ ^{\text{p.\pageref{sec-2ndLaw}}}$ )として基本の法則とする。この二つの法則から、二つの熱源間で動作する可逆熱機関(ヒートポンプ)には次の特徴があることを示した。

高温の温度 $ \varTheta_1$ [K]から低温の $ \varTheta_2$ [K]へ熱が伝わる状況では、伝わる熱を$ Q_1$ [J]とすると式(1.34)より最大で以下の式で表される仕事$ W$ [J]を取り出すことができる。

$\displaystyle W = Q_1 \frac{ \varTheta_1 - \varTheta_2 }{ \varTheta_1 }
$

また、発電所のように二つの熱源(火力発電所であれば燃料の燃焼温度と大気や海水の温度)で動作する熱機関(ヒートポンプ)の最高の効率は可逆熱機関(ヒートポンプ)の効率であり、その効率は熱源の温度により決まる。熱機関においては、どれほど技術が進んでも二つの熱源の温度で決まる効率を超えて熱源から仕事を取り出すことはできない。
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