湿度

相対湿度と絶対湿度の定義

まず、湿度の定義を確認する。湿度は空気中に含まれる水蒸気の割合であり、日常的に使われる相対湿度$\varphi$ 1% (単位:無次元) [%] と絶対湿度$x$ 1kg/kg (単位:無次元) [kg/kg] がある。

相対湿度$\varphi$ 1% (単位:無次元) [%] は、空気中の水蒸気のモル数$n_{Vapor}$と同じ温度の飽和空気の水蒸気のモル数 $n_{Vapor(Sat)}$の比で定義され、ドルトンの法則より水蒸気分圧$P_{Vapor}$ 1Pa (単位:無次元) [Pa] と飽和空気の水蒸気分圧 $P_{Vapor(Sat)}$ 1Pa (単位:無次元) [Pa] によっても表すことができる。

$\displaystyle \frac{\varphi}{100}$ $\displaystyle = \frac{n_{Vapor}}{n_{Vapor(Sat)}}$    
  $\displaystyle = \frac{P_{Vapor}}{P_{Vapor(Sat)}}$ (1)

絶対湿度$x$ 1kg/kg (単位:無次元) [kg/kg] は水蒸気の質量$m_{Vapor}$ 1kg (単位:無次元) [kg] と乾燥空気の質量 $m_{DryAir}$ 1kg (単位:無次元) [kg] の割合(単位質量の乾燥空気中に含まれる水蒸気の質量)で定義される。また、質量を分子量$M$ 1kg/kmol (単位:無次元) [kg/kmol] と分子量$n$ 1kmol (単位:無次元) [kmol] で表し、モル比をドルトンの法則より大気の圧力$P_{Atmo}$ 1Pa (単位:無次元) [Pa] と空気中の水蒸気の分圧$P_{Vapor}$ 1Pa (単位:無次元) [Pa] の比を用いて表すことで水蒸気分圧 $P_{Vapor(Sat)}$ 1Pa (単位:無次元) [Pa] のみで表すこともできる。

$\displaystyle x$ $\displaystyle = \frac{m_{Vapor}}{m_{DryAir}}$ (2)
  $\displaystyle = \frac{M_{Water} n_{Vapor}}{M_{DryAir} n_{DryAir}}$    
  $\displaystyle = \frac{M_{Water}}{M_{DryAir}} \frac{P_{Vapor}}{(P_{Atmo} - P_{Vapor})}$    
水の分子量 $M_{Water} = 18.01528$ kg/kmol、 乾燥空気の平均分子量 $M_{DryAir} = 28.9645$ kg/kmol、標準気圧 $P_{Atmo} = 101 325$ Pa[1]を代入    
  $\displaystyle = 0.622 \frac{P_{Vapor}}{101325 \; {\rm Pa} - P_{Vapor}}$ (3)

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